結論:JFXは両建てできる。ただし初期設定は「両建なし」
JFXのMATRIX TRADERでは、設定を変更すれば同じ通貨ペアの買いポジションと売りポジションを同時に保有できます。ただし、公式の両建についてが示す初期設定は「両建なし」です。
両建なしのまま、保有ポジションと反対方向の注文を出すと、新規ポジションではなく既存ポジションの決済が優先されます。
| 状態 | 反対方向の注文 |
|---|---|
| 両建なし・ポジションロックなし | 既存ポジションを決済 |
| 両建あり | 反対方向の新規ポジションを保有 |
| 両建なし・ロックした対象ポジションだけを保有 | 決済されず両建てになる |
「売りを追加したつもりが買いポジションを決済した」「決済したつもりが両建てになった」という逆の事故が起きるため、発注直前の設定確認が重要です。
先に判断だけをまとめると、反対方向の建玉を新規で残したいなら「両建あり」、既存建玉を反対売買で閉じたいなら「両建なし」を確認します。ポジションをロックしている場合は、この原則どおりにならないため、ロック状態も同時に確認します。
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注文方式・両建て・スキャルピングの扱いはFX会社ごとに違います。この記事では初期設定は両建なしで、反対売買は古い建玉から決済され、端末ごとのポジションロックで例外指定できることを公式情報で確認しました。 最新の注文条件とリスク説明はJFX(MATRIX TRADER)の 公式画面で確認してください。
JFXは両建てを推奨していない
JFXは両建てを可能にしていますが、推奨はしていません。公式ページは、両建てのコストをリスクと考え、推奨しないと明記しています。
両建てでは、次の費用・管理負担が残ります。
- 買いと売りの両方でスプレッドを負担する
- 売りと買いのスワップ差がコストになる場合がある
- 二つのポジションを個別に管理する必要がある
- どちらを先に外すか、新しい判断が必要になる
- 相場急変時はロスカットを回避できない
買いと売りを同数量持つと価格変動による損益は概ね相殺されますが、既にある損失が消えるわけではありません。両建てを解除する時には、片側を外した後の値動きも受けます。
「両建て可能」と「両建てした方が有利」は別です。JFX公式も、利用者自身の判断で設定を変更する機能として案内しています。
反対売買は古いポジションから決済される
両建なしの設定で、同一通貨ペアの反対売買を出すと、初期状態では約定日時の古い順(FIFO)に決済されます。
たとえば、USD/JPYの買いを3本持った状態で売りを1本出した場合、両建なしなら、新しい売りポジションが増えるのではなく、最も古い買いポジションが決済対象になります。
JFXの取引要綱では、ポジションを指定しない決済の順序を変更できるとしています。主な選択肢は次のとおりです。
- 約定日時の古い順(FIFO)
- 約定日時の新しい順(LIFO)
- 評価損益の少ない順(損失の大きい順)
- 評価損益の多い順(損失の小さい順)
- pip損益の少ない順
- pip損益の多い順
ただし、どの注文画面でも同じ順序を共有するとは限りません。注文時に対象ポジションを指定できる場合は、指定内容を確認します。
IF-DONE・IF-OCOは「新規のつもり」が決済になることがある
JFX公式は、同一通貨ペアのポジションを保有中に、両建なしのIF-DONE・IF-OCOを出す場合にも注意を促しています。
IF注文が既存ポジションの反対売買になると、新規注文のつもりでも既存ポジションの決済になります。その場合、DONE側に設定した決済注文は自動的に取り消され、想定した新規+決済の組み合わせにならない可能性があります。
また、ツールによって初期値が異なります。
- パソコンのインストール版:IF-DONE・IF-OCOのみ初期設定が両建あり
- それ以外のツール:通常注文と同様に初期設定が両建なし
同じJFX口座でも、PCとスマホで同じつもりで注文しないことが重要です。注文画面に表示された「両建あり/なし」を、その注文ごとに確認します。
注文の組み合わせ自体はIFD・OCO・IFOの違いで整理しています。
両建設定は端末ごとに確認する
JFXの両建設定は、初期状態では端末ごとの設定です。PCで両建ありにしても、スマホが自動的に同じ設定になるとは限りません。
公式ページは、次の点を明記しています。
- 複数のPC・スマホを使う場合は端末ごとに設定する
- 利用環境によってログアウト時に設定が初期化される場合がある
- PC版ではログインIDの右に「両建あり」と表示される
- スマホ・タブレットでは注文画面で両建設定を確認する
- サーバ保存設定を使うと、再ログイン後に共有できる場合がある
- MATRIXチャートではサーバ保存設定による共有ができない
以前の設定を覚えていることと、現在の注文画面がその設定であることは別です。ログインし直した時、別端末へ移った時、アプリを更新した時は再確認します。
必要証拠金は売り・買いの多い側で計算
JFX公式ページでは、両建時の証拠金について、売りと買いの数量が同じ場合は片方分、数量が異なる場合は多い方で計算すると説明しています。
例として、同じ通貨ペアで買い3Lot・売り2Lotを持つ場合、両建部分だけを単純に合算した5Lot分ではなく、数量の多い買い3Lot側を基準に計算します。
ただし、必要証拠金が片側基準だから両建てに損失がないわけではありません。有効証拠金には両方の評価損益とスワップが反映されます。スプレッドとスワップ差も残ります。
さらに、通常銘柄と大口銘柄は、通貨の組み合わせが同じでも別の通貨ペアとして扱われます。大口銘柄を決済するつもりで通常銘柄の反対売買を出すと、実質的な両建てとなり、必要証拠金が不要にならない場合があります。
「USD/JPY」という表示だけでなく、通常銘柄か大口銘柄かも確認します。
ポジションロックは意図しない決済を防ぐ機能
JFXの取引要綱は、ポジションロックを保有ポジションについて意図しない決済を防止する機能と定義しています。
ロックしたポジションは、原則として反対売買や全決済の対象から外れます。ただし、次の場合は決済されます。
- ロスカット
- 対象ポジションを指定して出した成行・ストリーミング以外の決済注文が、指定レートや時間へ到達した場合
重要なのは、ポジションロックがロスカットを止める機能ではないことです。証拠金維持率が基準へ達すれば、ロック中でもロスカットされます。
JFXのロスカット基準はJFXの有効比率とロスカットで確認できます。
ロック中は「両建なし」でも両建てになる
両建ての設定とポジションロックは別の機能です。
JFXの取引要綱は、ロックしたポジションだけを保有している状態で、その反対方向の注文を出した場合、両建なしの設定でも既存ポジションは決済されず、両建てになると明記しています。
例を挙げます。
1. USD/JPYの買いポジションを保有 2. その買いポジションをロック 3. 両建設定は「なし」 4. USD/JPYの売り注文を発注 5. 買いは決済されず、売りが新規約定して両建てになる
既存ポジションを決済したい場合は、ポジションロックを解除し、両建なしになっていることを確認してから決済注文を出します。
スマホ版のポジションロック操作マニュアルでは、設定を「使用する」に変更し、対象ポジションを選んでロックする手順と、ロック解除の手順が案内されています。
このサイトの両建て実績と混同しない
このサイトの取引明細はOANDA証券のMT5口座です。JFXのMATRIX TRADER口座ではありません。
公開明細では、買いと売りを同時に保有した期間は確認されていません。これは当サイトの口座が両建てを使っていないという記録であり、JFXの設定方法や両建ての有利・不利を実証するデータではありません。
買いだけのグリッドと両建て型の違いはグリッドトレードに両建ては必要かで整理しています。JFXの両建設定については、JFX公式ページと取引要綱を正本にします。
発注前の確認リスト
- 現在の注文画面が「両建あり」「両建なし」のどちらか確認した
- 反対売買が新規注文になるか決済になるか理解した
- 決済順序がFIFOのままか、変更済みか確認した
- IF-DONE・IF-OCOのIF部分が既存ポジションの反対売買にならないか確認した
- PCとスマホの設定が別である可能性を確認した
- ログイン後に両建設定が初期化されていないか確認した
- ポジションロックの対象を確認した
- ロック中でもロスカットされると理解した
- 通常銘柄と大口銘柄を混同していない
- スプレッドとスワップ差のコストを確認した
まとめ
- JFXのMATRIX TRADERは設定変更で両建てできる
- 初期設定は両建なし
- 両建なしの反対売買は既存ポジションの決済が優先される
- 初期の決済順序は約定日時の古い順(FIFO)
- 設定は端末ごとで、ログアウト後に初期化される場合がある
- 同数量の両建証拠金は片方分、数量が違う場合は多い方で計算する
- ポジションロックは意図しない決済を防ぐが、ロスカットは防げない
- ロック中は両建なしでも反対注文が両建てになる
- JFXはコストをリスクと考え、両建てを推奨していない
この記事は2026年8月25日時点のJFX両建について、取引要綱、MATRIX TRADER両建注文マニュアル、スマホ版ポジションロックマニュアルを基にしています。設定、注文仕様、証拠金の扱いは変更される場合があるため、発注時の画面と最新の公式情報を優先してください。
