結論:損切りは「何pipsか」だけで決めない
FXの損切り幅に、全員共通の「20pipsが正解」「50pipsなら安全」という数字はありません。
同じ許容損失額に収めるなら、損切り幅を広くするほどロットを小さくする必要があります。ドル円・クロス円は、次の順番で整理できます。
1. 取引の根拠から、損切りまでのpipsを決める 2. 口座資金から、1回に許容する損失額を決める 3. 許容損失額 ÷ 損切りまでの値幅(円)=持てる通貨数で逆算する
OANDA証券の資金管理解説も、許容するリスク金額を損切りまでの価格差で割り、ポジションサイズを計算する方法を示しています(FX資金管理のやり方② 適切なポジションサイズの設定)。
自分の資金・許容損失率・損切りpipsを入れる場合は、無料のロット計算ツールで計算できます。
いくらから始められるかは最小取引単位で決まります。1万通貨単位の口座だと、ドル円157円なら 1本で約6万円の証拠金が要ります。1,000通貨単位ならその10分の1です。この記録と同じ 1,000通貨から発注できる国内口座にはFXTF
やヒロセ通商(LION FX)
があります。
資金10万円・許容損失1%で比べる
口座資金10万円、1回の許容損失1%なら、損失上限は1,000円です。ドル円150円、OANDA MT5の1ロット=100,000通貨、1,000通貨単位で計算するとこうなります。
| 損切り幅 | 値幅 | 持てる通貨数 | MT5換算 | 必要証拠金 | 損切り時の概算損失 |
|---|---|---|---|---|---|
| 20pips | 0.2円 | 5,000通貨 | 0.05ロット | 30,000円 | −1,000円 |
| 50pips | 0.5円 | 2,000通貨 | 0.02ロット | 12,000円 | −1,000円 |
| 100pips | 1.0円 | 1,000通貨 | 0.01ロット | 6,000円 | −1,000円 |
計算は次のとおりです。
20pips:1,000円 ÷ 0.2円 = 5,000通貨
50pips:1,000円 ÷ 0.5円 = 2,000通貨
100pips:1,000円 ÷ 1.0円 = 1,000通貨損切り幅が5倍になっても、通貨数を5分の1にすれば、入力条件上の損失額は同じ1,000円です。
必要証拠金は、個人の店頭FXに必要な取引金額の4%以上を使った概算です(金融庁「外国為替証拠金取引について」)。必要証拠金は注文の最低条件であり、損失を許容できる金額とは別です。
1,000通貨に固定すると、損失はpipsに比例する
ロットを1,000通貨に固定した場合は、損切り幅が広いほど損失額がそのまま増えます。
| 損切り幅 | 1,000通貨の概算損失 |
|---|---|
| 20pips | −200円 |
| 50pips | −500円 |
| 100pips | −1,000円 |
ドル円は1pips=0.01円なので、1,000通貨では1pipsあたり10円です。換算の根拠は1pipsはいくらかの早見表に分けています。
「損切りを狭くすれば大きく張れる」の注意点
計算上は、損切り幅を50pipsから20pipsへ狭めると、同じ1,000円の許容損失で2,000通貨から5,000通貨へ増やせます。
ただし、希望するロットを持つためだけに損切り位置を近づけると、取引の根拠と順序が逆になります。先に損切り位置を決め、その条件で持てる数量を計算するのがこの記事の順序です。
また、同時に複数のポジションを持つ場合は合計で考えます。1本あたり1%でも、同時に5本が同じ方向へ動いて損切りされれば、概算は合計5%です。
1,000通貨未満になった場合
計算結果が口座の最小取引単位を下回る場合、その条件では注文できません。
OANDA MT5のFXは最低取引数量が0.01ロットの1,000通貨です(公式FAQ)。たとえば資金1万円、許容損失1%、損切り100pipsなら、計算結果は100通貨です。
10,000円 × 1% = 100円
100円 ÷ 1.0円 = 100通貨ここで1,000通貨へ切り上げると、損失は100円ではなく1,000円になります。許容損失1%を守ったことにはなりません。
この実口座は、固定した損切りpipsを使っていない
このサイトの実口座は、損切り注文を固定して運用していません。そのため、20・50・100pipsのどれが実績上優れていたかという比較データはありません。
この記事は損切り幅を推奨する記事ではなく、決めた幅と許容損失からロットを合わせる計算例です。損切りを置かない運用で実際に起きたことは、損切りしないFXを7か月続けた全記録に分けて公開しています。
ロットの逆算式を詳しく確認する場合はFXのロット計算方法、口座ごとの最小単位は1,000通貨対応口座の条件へ進んでください。
過去の実績であり、将来を保証するものではありません。計算例は投資助言や損切り幅の推奨ではなく、入力条件を整理するための概算です。
