結論:S/Lを有利な方向へ自動で追いかける機能

MT5のトレーリングストップは、価格が利益方向へ動いたときに、Stop Loss(S/L)を一定の距離で自動追従させる機能です。価格が逆戻りしても、いったん有利な方向へ動いたS/Lを元の不利な位置へ広げません。

比較通常のS/Lトレーリングストップ
設定するもの決済する価格現在価格との距離
有利な値動き指定価格のままS/Lが自動で追従
不利な値動き指定価格で待機最後に更新されたS/Lで待機
MT5を閉じた後サーバー上で有効追従は停止。最後に置かれたS/Lだけ残る

MetaTrader 5公式ヘルプは、利益が設定距離以上になるとS/Lを置き、利益が増える方向では追従し、逆方向ではS/Lを動かさない仕組みを説明しています。

トレーリングストップは「最初から損失を必ず限定する注文」ではありません。設定直後から追従が始まるとは限らず、利益が指定した距離に達するまではS/Lがまだ置かれていない場合があります。最初から損切り価格を固定したい場合は、通常のS/Lも別に設定します。

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この記録はOANDA証券のMT5口座で取っています。よく似た注文条件を持つ国内口座として、MT4対応のFXTFヒロセ通商(LION FX)があります。 どちらも1,000通貨から発注でき、注文時に決済指値を付けられます。FXTFはMT4、ヒロセ通商は独自の取引ツールです。

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PC版MT5で設定する手順

OANDA証券のMT5を例にすると、設定は保有ポジションの右クリックメニューから行います。

1. 画面下の「ツールボックス」を開く 2. 「取引」タブを選ぶ 3. 設定したいポジションを右クリックする 4. 「トレーリングストップ」を選ぶ 5. 一覧から距離を選ぶか、「カスタム設定」で任意の値を入力する 6. 注文番号の横にTマークが出たことを確認する

OANDA MT5公式マニュアルの18ページも、この手順とTマークによる確認方法を案内しています。同社ではトレーリングストップを0.5pips以上から設定可能としています。

最小距離や選択肢は、会社、口座、銘柄で同じとは限りません。OANDAの0.5pipsを他社口座へそのまま当てはめず、利用中の会社のマニュアルと銘柄仕様を優先します。

「50ポイント」と「50pips」を混同しない

MT5では画面や会社によって、距離がポイントまたはpipsで示されます。ドル円を小数第3位まで表示する一般的な設定では、1ポイントが0.001円、1pipsが0.01円となり、10ポイント=1pipsです。

たとえばドル円の買いポジションで50pipsの距離を保ちたい場合、価格差は0.50円です。しかし入力欄がポイント単位なら500ポイントに相当します。

ドル円が159.000円
50pips下:158.500円
表示がポイント単位なら:500ポイント

小数点以下の桁数は銘柄で異なります。「50」と入力する前に、メニューがポイント表示か、会社独自のpips表示かを確認します。pipsと損失額の関係は1pipsの金額早見表で確認できます。

いつからS/Lが動き始めるのか

買いポジションを159.000円で持ち、50pipsのトレーリングストップを設定した例で考えます。

1. 価格がまだ159.30円なら、含み益は30pipsで設定距離へ未到達 2. 159.50円まで上がると、利益が50pipsに達し、約159.00円へS/Lを置く条件になる 3. 160.00円まで上がれば、S/Lも約159.50円へ追従する 4. 価格が159.80円へ戻っても、S/Lを159.30円へ広げる方向には戻さない

これは仕組みを示す単純例です。実際の判定はBid・Ask、銘柄の桁数、ストップレベル、配信価格によって変わります。急変時には最後のS/Lと実際の約定価格がずれる可能性もあります。

売りポジションでは方向が逆です。価格が下がって利益が増えると、S/Lが上側から下へ追従します。買い・売りでS/Lを置く方向はMT5の損切り注文の入れ方で図解しています。

PCを閉じると、追従だけが止まる

ここが通常のS/Lとの最大の違いです。MetaTrader公式ヘルプは、トレーリングストップが取引サーバーではなくMT5端末側で実行されるため、プラットフォームが停止すると追従しないと明記しています。

一方で、MT5が動いている間に既にサーバーへ送られた最後のS/Lは残ります。

PC稼働中:価格更新 → MT5が追従判定 → S/Lを更新
PC停止後:新しい追従判定はしない → 最後に更新済みのS/Lは有効

したがって「PCを閉じたら損切り注文まで全部消える」でも、「一度設定すればPCを閉じても追従し続ける」でもありません。追従更新は止まり、最後のS/Lだけが残ると分けて理解します。

停電、スリープ、OS更新、通信断、MT5の終了でも同じ問題が起こります。常時追従させたい場合は、MT5を継続稼働させる環境や、利用会社が提供するサーバー側機能の有無を確認します。無料VPSやEAを安易に入れる前に、接続先と運用責任を確認してください。

スマホ版MT5だけで設定できる?

標準のMT5モバイルアプリでは、保有ポジションのS/L・T/Pを追加・変更できます。MetaTrader 5 Android公式ヘルプも、ポジション変更でStop LossとTake Profitを設定する手順を案内しています。

一方、同公式ヘルプのスマホ版ポジションメニューには、PC版にある「Trailing Stop」が掲載されていません。標準アプリで通常のS/Lを手動更新することと、PC版のトレーリングストップを動かすことは別です。

PCで設定したトレーリングストップもPC側MT5で処理されるため、スマホアプリを開いているだけでPC側の追従処理を代替するとは限りません。スマホ中心で使う場合は、固定S/Lを設定して手動で変更するか、利用会社独自アプリにサーバー側トレール機能があるかを公式仕様で確認します。MT5のスマホ版とPC版の役割はスマホ版MT5でできることでも整理しています。

解除する方法

個別に解除する場合は、設定時と同じメニューを開きます。

1. ツールボックスの「取引」タブで対象ポジションを右クリック 2. 「トレーリングストップ」を開く 3. 「無し」を選ぶ 4. Tマークが消えたことを確認する

MetaTrader公式ヘルプは「None」で個別解除、「Delete All」で全ポジション・未約定注文のトレーリングストップを解除できると案内しています。

解除しても、最後に更新された通常のS/Lが自動で0になるとは限りません。トレーリング処理を止める操作と、現在のS/Lを取り消す操作は分けて確認します。S/Lを外す場合は、ポジション変更画面で0を入力する手順を通常S/Lの記事で確認してください。

実口座の公開レポートで確認できること

2026年8月16日11:03時点の実口座は、保有9本・合計12,000通貨、評価損益−15,793円です。9本のT/Pは全て設定されていますが、S/L欄は全9本で空です。未約定注文19本もT/P付き・S/Lなしでした。

ただし、MT5レポートは端末側のトレーリングストップ設定そのものを一覧化する資料ではありません。S/Lが空である事実は確認できますが、「過去に一度もトレーリングストップを設定していない」とまではこのレポートだけで断定できません。

この口座の公開値は、損切りなしを推奨するものではありません。トレーリングストップを使う場合も、追従開始前の損失、PC停止中の動作、ロット数を合わせて決める必要があります。許容損失から数量を逆算する方法はロット計算と資金管理で確認できます。

設定前後の確認表

1. 通常のS/Lとトレーリングストップの違いを理解したか 2. 入力単位はポイントかpipsか 3. 利益が設定距離へ達する前の損失をどう限定するか 4. 注文番号の横にTマークが表示されたか 5. MT5、PC、通信を継続稼働させる必要があるか 6. PC停止後も最後のS/Lは残っているか 7. 解除後に現在のS/Lを残すか、別途0へ戻すか 8. 距離とロット数から最大損失を計算したか

MT4・MT5対応、1,000通貨単位、注文条件を口座ごとに比べる場合は、公式情報で比べる口座ツールへ進めます。

まとめ

  • トレーリングストップはS/Lを利益方向へ自動追従させる
  • PC版MT5では取引タブのポジションを右クリックして設定する
  • OANDA MT5では0.5pips以上から設定可能だが、条件は会社ごとに確認する
  • 利益が指定距離へ達するまではS/Lが置かれない場合がある
  • PCやMT5を閉じると追従更新は止まり、最後に設定済みのS/Lだけが残る
  • 標準スマホアプリの通常S/L変更と、PC版トレーリングストップは別機能
  • 実口座は9本ともS/Lなしだが、これは推奨ではない

実口座の数字は2026年8月16日11:03時点のMT5レポートによります。過去の保有状態であり、将来の約定や利益を保証するものではありません。投資助言ではなく、個人の取引記録です。