結論:FXはe-Taxの「先物取引」から入力する
国内FXの確定申告は、国税庁の確定申告書等作成コーナーで、「先物取引に係る雑所得等」として入力します。「雑所得」だけを見て、一般の副業収入と同じ入力欄へ進まないことが最初のポイントです。
国税庁「外国為替証拠金取引(FX)による収入がある場合」も、申告する所得の選択画面で「先物取引」を選び、「収入・所得の入力」にある「先物取引に係る雑所得等」から入力すると案内しています。
作業の順番は次の5段階です。
1. 使ったFX会社・口座を全部洗い出す 2. 各社の年間損益報告書を保存する 3. 確定損益、必要経費、繰越損失を整理する 4. 確定申告書等作成コーナーで「先物取引」を選んで入力する 5. e-Taxで送信し、受信通知と申告書控えを保存する
この記事では、申告が必要かどうかではなく、申告すると決めた後の実務に絞ります。20万円以下の場合の条件はFX利益20万円以下なら確定申告は不要?で先に確認できます。
年間損益報告書の項目や、未決済スワップが確定する時点は口座ごとに確認が必要です。 この記録はOANDA証券のMT5明細で検算しています。1,000通貨から取引できる国内口座にはFXTF
やヒロセ通商(LION FX)
があり、 申込前に年間帳票の取得方法と取引履歴の出力方法も公式画面で確認できます。
先に揃えるもの:提出書類と計算資料は同じではない
「必要書類」には、e-Taxへ送信する書類と、金額を計算するために手元へ保存する資料が混ざっています。分けて整理します。
金額を計算するために手元へ揃える資料
- 利用したFX会社・口座ごとの年間損益報告書、損益計算書
- 必要経費として計上する支出の領収書・明細と計算根拠
- 給与がある場合は源泉徴収票の内容
- 医療費控除、寄附金控除など、同時に申告する控除資料
- 過去3年以内の先物取引の繰越損失がある場合は前年までの申告書控え
- マイナンバーカード方式で送信する場合はカード、対応スマホまたはカードリーダー
FX会社の年間損益報告書は、申告額を作るための根拠資料です。会社ごとの名称と取得場所は年間損益報告書はどこで見る?で4社分を比較しています。
作成コーナーで作る申告書・明細書
国税庁「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」は、FXを含む対象取引を申告する場合、確定申告書に「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を添付すると案内しています。
確定申告書等作成コーナーを使えば、入力した内容から必要な付表・明細書が自動作成されます。紙の計算明細書を別に手書きしてから、同じ内容をもう一度e-Taxへ入力する必要はありません。
損失を翌年以後へ繰り越す場合は、繰越損失用の申告書付表も必要です。画面で前年からの繰越額と当年損益を正しく選びます。
実口座なら、途中集計+89,871円を年末帳票と突き合わせる
このサイトの実口座は、2026年8月16日11:03時点で決済済み145本、確定損益は+89,871円です。
| 途中集計の項目 | 金額 |
|---|---|
| 決済済みの価格差損益 | +84,901円 |
| 決済済みのスワップ | +4,970円 |
| 手数料 | 0円 |
| 確定損益合計 | +89,871円 |
84,901円 + 4,970円 + 0円 = 89,871円これは入力練習に使える途中経過ですが、2026年分の申告額ではありません。年末までに追加の決済があれば変わります。申告時には、1月1日から12月31日までを対象にFX会社が発行した年間帳票を正本として確認します。
また、口座残高1,061,991円や2026年中の入金600,000円を「収入金額」へ入力するわけではありません。入金は資金移動で、取引利益ではないためです。未決済9本の評価損益−15,793円も、決済済みの年間損益とは分けます。
e-Tax入力前に、口座別の集計表を1枚作る
いきなり作成コーナーを開くより、先に次の表を完成させると入力漏れを防げます。
| FX会社・口座 | 年間の確定損益 | 必要経費 | 所得金額 | 帳票保存 |
|---|---|---|---|---|
| A社 | 円 | 円 | 円 | 済/未 |
| B社 | 円 | 円 | 円 | 済/未 |
| 合計 | 円 | 円 | 円 | - |
複数のFX会社を使っている場合は、1社の年間損益報告書だけで申告額を完成させません。国内FXなど「先物取引に係る雑所得等」の対象内で損益通算する場合も、最初に会社・口座ごとの数字を残してから合計します。
必要経費は、取引のために必要だったことを説明できる支出だけを、根拠資料とともに整理します。家事と共用する通信費や機器を自動的に全額計上するのではなく、取引との関係や按分の根拠を記録します。個別の経費判断に迷う場合は税務署または税理士へ確認してください。
e-TaxでFXを入力する手順
公開中の国税庁「令和7年分 確定申告書等作成コーナー」の画面構成では、次の順番です。
1. 確定申告書等作成コーナーで作成を開始する 2. 所得税の申告書を選ぶ 3. 提出方法をe-Taxまたは書面から選ぶ 4. 給与、控除など自分に該当する項目を入力する 5. 「申告する所得の選択等」で先物取引を選ぶ 6. 「収入・所得の入力」で先物取引に係る雑所得等を開く 7. 年間損益報告書と集計表を見ながら、取引内容・損益・必要経費等を入力する 8. 複数口座や繰越損失があれば、漏れなく追加する 9. 自動計算された所得金額・税額と手元の集計を突き合わせる 10. 氏名、住所、マイナンバー、還付・納付情報を確認して送信する
2026年分の確定申告を行うのは2027年で、実際のボタン名や画面順は更新される可能性があります。申告時は、その年分として国税庁が公開する最新の作成コーナーを使い、画面に表示された案内を優先してください。
入力時に間違えやすい5点
1. 「雑所得」だけを見て一般欄へ入れる
国内FXは「先物取引に係る雑所得等」の対象です。国税庁FAQどおり「先物取引」を選びます。
2. 口座残高を利益として入力する
残高には元からあった資金と入出金が含まれます。年間帳票の確定損益と分けます。
3. 1社分だけで終える
複数口座の年間帳票を同じ対象年で揃えます。複数口座の公式ルールと注意点も確認できます。
4. 含み損益を年末の確定損益へ混ぜる
個人の未決済ポジションは通常、決済済み損益と別です。含み損益の扱いは未決済ポジションと税金に分けています。
5. 送信ボタンで終わり、受付結果を残さない
国税庁e-Taxの案内は、送信後の受付結果確認と控えの印刷方法を案内しています。送信した申告書、計算明細書、受信通知、計算に使った年間帳票を同じ年のフォルダへ保存します。
添付しない資料も、捨ててよいわけではない
国税庁の添付書類案内では、源泉徴収票等は申告書への添付・提示が不要とされています。しかし、入力する給与額や源泉徴収税額の確認には内容が必要です。
同じように、FX会社の年間損益報告書も「画面で金額を入力したから役目が終わった」と捨てません。税務署から計算根拠の確認を求められたときに、どの会社・口座・期間の数字を使ったか説明できる状態で保管します。
紙で申告する場合は、マイナンバーの本人確認書類など、提出方法に応じて添付・提示が必要なものがあります。e-Tax送信と書面提出を混同せず、選んだ提出方法の画面案内を確認します。
送信前・送信後のチェックリスト
送信前
- 使ったFX会社と口座が全部入っている
- 年間帳票の対象期間が同じ年になっている
- 売買損益、確定スワップ、手数料の合計を確認した
- 入金、残高、未決済損益を確定利益へ混ぜていない
- 必要経費の領収書と計算根拠がある
- 前年からの繰越損失を確認した
- 20万円以下でも、ほかの理由で申告する所得を外していない
送信後
- 受信通知で正常に受け付けられたことを確認した
- 申告書と計算明細書のPDFを保存した
- 年間損益報告書、経費資料、集計表を年別にまとめた
- 納付がある場合は納付方法と期限を確認した
- 還付の場合は振込先口座の入力を確認した
口座ごとの取引単位やMT4・MT5対応を確認する場合は、公式情報で比べる口座ツールへ進めます。
まとめ
- 国内FXは確定申告書等作成コーナーの「先物取引」から入力する
- 各社の年間損益報告書、経費資料、源泉徴収票等を先に揃える
- 作成コーナーは「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を入力内容から作成する
- 実口座の+89,871円は8月16日時点の途中経過で、年末帳票と置き換えない
- 入金、口座残高、未決済損益を年間の確定利益へ混ぜない
- 送信後は受信通知、申告書控え、年間帳票、経費資料を保存する
この記事は2026年8月17日時点で公開されている国税庁の一般案内をもとにしています。申告画面や必要書類は年分・提出方法・個別事情により変わるため、申告時の最新画面を優先し、不明点は税務署または税理士へ確認してください。
