先に答え
FXを1万円から始めること自体は可能です。
ドル円150円・1,000通貨・個人口座の証拠金率4%で計算すると、1本の必要証拠金は6,000円です。1万円を入金すれば、計算上は1本を持てます。
ただし、これは「注文できる」というだけです。安全に続けられる金額とは別です。
| 項目 | 1万円で1,000通貨を持つ場合 |
|---|---|
| 入金額 | 10,000円 |
| ドル円レート | 150.000円 |
| 取引金額 | 150,000円 |
| 必要証拠金の概算 | 6,000円 |
| 注文直後の余力 | 4,000円 |
| 実効レバレッジ | 15倍 |
| 1円逆行した損失 | −1,000円 |
「1万円チャレンジは嘘か」と聞かれれば、取引できるという意味では嘘ではありません。余裕を持って運用できるように見せるなら誤解を招きます。
いくらから始められるかは最小取引単位で決まります。1万通貨単位の口座だと、ドル円157円なら 1本で約6万円の証拠金が要ります。1,000通貨単位ならその10分の1です。この記録と同じ 1,000通貨から発注できる国内口座にはFXTF
やヒロセ通商(LION FX)
があります。
なぜ必要証拠金は6,000円なのか
計算式は次のとおりです。
必要証拠金 = 為替レート × 取引数量 × 証拠金率
ドル円150円なら、150円 × 1,000通貨 × 4% = 6,000円です。
個人の店頭FXでは、取引金額に対して4%以上の証拠金を差し入れ、維持する必要があると金融庁が説明しています。レバレッジに直すと最大25倍です。
また、OANDA証券もFXを1万円から始める場合について、1万通貨では資金不足になり、1,000通貨以下を扱う口座が必要になると説明しています。
実際の必要証拠金は、現在レート、通貨ペア、FX会社の算出方法で変わります。ここでは比較できるようにドル円150円・証拠金率4%へ固定しています。
1万円で何pipsまで耐えられるか
ドル円の買いを1,000通貨持った場合、1pips(0.01円)の損益は10円です。100pips(1円)下落すれば−1,000円になります。
必要証拠金を下落後のレートで計算し直すと、概算は次のようになります。
| 下落幅 | 下落後レート | 含み損 | 有効証拠金 | 必要証拠金 | 維持率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0pips | 150.000円 | 0円 | 10,000円 | 6,000円 | 166.7% |
| 100pips | 149.000円 | −1,000円 | 9,000円 | 5,960円 | 151.0% |
| 300pips | 147.000円 | −3,000円 | 7,000円 | 5,880円 | 119.0% |
| 400pips | 146.000円 | −4,000円 | 6,000円 | 5,840円 | 102.7% |
| 416.7pips | 約145.833円 | 約−4,167円 | 約5,833円 | 約5,833円 | 100.0% |
この条件では、維持率100%に達するのは約416.7pips(約4.17円)の下落です。
ただし、100%は全社共通のロスカット水準ではありません。FX会社ごとに基準や判定時刻が違い、急変時は想定した価格で強制決済されないこともあります。金融庁も、ロスカットが適用されても証拠金を上回る損失が生じる場合があると注意喚起しています。
したがって、416.7pipsは「ここまで安全」という線ではなく、条件を固定した計算上の境界です。
1万円でいくら儲かるか
入金額ではなく、実際に持つ通貨数と値幅で損益が決まります。
| ドル円の値動き | 1,000通貨の損益 |
|---|---|
| 1pips(1銭) | 10円 |
| 10pips(10銭) | 100円 |
| 50pips(50銭) | 500円 |
| 100pips(1円) | 1,000円 |
買いなら上昇で利益、下落で損失です。売りは逆になります。SBI証券の公式FAQも、1円の値動きは「1円 × 取引通貨数」で損益を計算すると説明しています。
つまり、1万円を入れたから月1万円を稼げるわけではありません。1,000通貨で月1万円を確定するには、損失とコストを無視しても合計1,000pipsぶんの利益が必要です。
このサイトの実口座は1,000〜3,000通貨を複数本持ちますが、元手は1万円ではありません。月別実績をそのまま「1万円チャレンジの再現例」として使うことはできないため、混ぜません。実口座の金額は1,000通貨の実録で分けて公開しています。
1万円で1万通貨は持てない
ドル円150円で1万通貨を持つ場合、必要証拠金は60,000円です。
| 取引数量 | 必要証拠金の概算 | 1円動いた損益 |
|---|---|---|
| 1,000通貨 | 6,000円 | 1,000円 |
| 1万通貨 | 60,000円 | 10,000円 |
1万円から始めるなら、1,000通貨以下で発注できる口座かが最初の条件になります。ロットの呼び方は会社ごとに違うため、「1Lot」ではなく実際の通貨数を確認してください。
1万円チャレンジで見落としやすいもの
スプレッド
注文した直後はスプレッド分だけ評価損から始まります。この計算表には含めていません。
スワップ
日をまたぐと受払いが発生する場合があります。金額は通貨ペア・売買方向・FX会社・日付で変わります。
ロスカット基準
維持率50%か100%か、いつ判定するかは会社ごとに違います。「最大25倍」は共通でも、強制決済の条件まで共通ではありません。
追加の注文
2本目を持てば必要証拠金も値動きの損益も2倍です。1万円では、1,000通貨を複数本並べる余力はほとんどありません。
まとめ
- ドル円150円なら、1,000通貨の必要証拠金は概算6,000円。1万円から注文はできる
- ただし実効レバレッジは15倍で、余力は4,000円。注文できることと安全性は別
- 1,000通貨は1円動くと±1,000円
- 条件固定の計算では、維持率100%まで約416.7pips。ただし実際のロスカット条件は会社ごとに違う
- 1万円から始めるなら、1,000通貨以下で発注できる口座かを確認する
自分のレート・資金・通貨数で試す場合は証拠金維持率シミュレーター、口座条件を確認する場合は1,000通貨対応口座の比較へ進めます。
